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日本でのリリースが待ち遠しい!着せ替え3DCGゲーム「シャイニングニキ 」

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エヴァとのコラボ!?大人気着せ替えゲーム最新作『シャイニングニキ』

中国の人気着せ替え3DCGゲーム「閃耀暖暖」(邦題:シャイニングニキ)は「新世紀エヴァンゲリオン」とのコラボを発表した。2月25日に綾波レイとアスカのユニフォームを公開、コラボは3月2日まで続く。


「シャイニングニキ」とは2019年8月6日にリリースされた「奇迹暖暖(ミラクルニキ)」の続編であり、シリーズ4作目となる作品。「シャイニングニキ」では、ニキを初めとする登場キャラクターが初の3DCGで登場、キャラクターやアイテム、衣装の細部まで美しく表現されている。リリース初日、「シャイニングニキ」は中国アプリ配信ストアTapTap予約NO.1、アプリストア人気無料アプリNO.1を獲得し、新規登録者が400万人を超え、初日の売上が2000万人民元(約3.3億円)を記録した。あまりの人気にサーバーが落ちてしまうなどのハプニングがあり、話題を呼んだ。

なお、日本での配信は現状未定。


『ニキシリーズ』とは

暖暖(ヌァンヌァン、日本語読みで「ニキ」)シリーズは、主人公のニキがおしゃれを駆使して難問を解決していく着せ替えRPGゲームである。今までの3作品「暖暖的換装物語」、「暖暖環游世界」、「奇迹暖暖」は、高精細な2Dグラフィックで、非常に高い評価を獲得した。


ニキシリーズ1作目の「暖暖的換装物語」(直訳:ニキの着替え物語)は2012年にわずか7人で作り上げたヒットゲームであり、当時中国国内において、女性向けのゲームが少なく、市場に出た途端に人気を集めた。


「暖暖的換装物語」の続編である「暖暖環游世界」(邦題:ニキの愛されコーデ攻略)は1作目の人気に後押しされるが如く、1作目リリースの翌年2013年に早くも中国でリリース開始、瞬く間に人気が広がり、中国エリアアプリストアの無料人気アプリTOP10にランクイン、その後、長い期間に渡ってTOP10内に留まった。2015年にはiOSアプリ年間ベストセラーNO.3を獲得。また、「ニキの愛されコーデ攻略」は2015年に日本にも上陸し、好評を得た。なお、この2作目は2019年に更新を停止。


2015年、シリーズ3作目である「奇迹暖暖」(邦題:ミラクルニキ)は中国でリリースされた途端、iOSの無料アプリ人気NO.1を獲得し、同年のiOSアプリ年間ベストセラーNO.2も獲得。2016年には日本にも上陸。その他、東南アジア、韓国、アメリカでも配信されている。日本では、2017年に漫画家の桜乃みかによって漫画版が創作され、月刊プリンセスにて連載(2019年に連載終了。単行本全3巻)、2018年にも漫画家の壱コトコによって漫画版が創作、なかよしにて連載(2019年に連載終了。単行本全3巻)


その後、3年の歳月をかけて、2018年4月、「シャイニングニキ」は初のオフィシャルPVを公開し、4作目は3DCGに進化することを発表した。動画配信サイトBilibiliでのPV再生回数は90万再生を超え、PVで披露されるニキの繊細さと綺麗さで、ファンからの期待を集めた。制作会社によると、平均1つの3Dモデルが5万ポリゴンであり、複雑な衣装なら8万ポリゴンもあるという。同年6月、「シャイニングニキ」の版号(注1)が下りたことは微博のトレンドニュースに挙がった。


【注1:中国の法律では、ゲームのリリースには、中国の国家新聞出版社広電総局の承認番号、つまり版号を得ることが必要である。】


シリーズ4作品を合わせると、DL数は3000万を超え、DAUが300万超の国内NO.1着せ替えRPGゲームとなった。4作品の中では連続してゲームを通じ、「ニキ」というキャラクターが創り上げられ、中国において日本で言うところの「初音ミク」のような盛り上がり方を見せている。


2018年12月6日の6歳の誕生日に、ニキは微博で個人アカウントを開設し、デビュー曲をリリースした。一連の活躍によって、ニキはゲームのキャラクターから「三次元化」することとなりバーチャルアイドルに変身した。


2019年の誕生日、ニキは上海で自分のテーマイベント館「暖暖的心灵迷宮」(直訳:ニキの心霊迷宮)をオープンし、誕生日会を開き、2枚目のシングルを発表した。


ニキの世界観・ストーリー

ニキシリーズの成功は、綺麗な着せ替えができる衣装の他に、豊富なストーリーでファンの心を掴んでいる。ヒロインであるニキというキャラクターは、3作目、4作目とストーリーが継続されていくうちに、服のデザインするのが好きな女の子から、世界を救うヒロインへとなっている。


【ミラクルニキストーリー】

新暦672年、マーベル大陸では、デザイナー嵯耶王(サヤオウ)がこの世を去り、3点の遺作が残された。遺作の所有権を争い、各国はあわや戦争かという状況に追い込まれる。度重なる交渉により、所有権を賭けた戦いはコーディネート大会で決することとなった。大会は9日間も続き、後に「9日間戦争」と称される。当時16歳だったカルファ帝国の王女アイリは遺作の内、2点を勝ち取り、「専業主婦L」と名乗った謎の女性は残る1点の遺作を手に入れるが、大会後に行方不明となってしまう。数年後、皇位を継いだアイリは大陸中で衣装パーツやデザインの略奪を行っていた。新暦680年、異世界の少女ニキがこの世界に降り立ち、彼女の横暴を阻止しようとする…


【シャイニングニキストーリー】

マーベル大陸が崩壊してしまったため、ニキは680年前の時代にタイムスリップし、マーベル大陸を救うために行動を開始する…(以降ストーリー更新中)


なお、シリーズ4作目となる「シャイニングニキ」がリリースされたが前作である「ミラクルニキ」のストーリーも終了しておらず、更新を続けている。


中国乙女ゲームのパイオニア「叠紙」

かつて中国国内において、女性向けゲームと言えば、ほとんどがパズルゲームなどの簡単でかわいいゲームのイメージしかなく、女性ユーザーはゲームにお金を使わないのが一般的な認識であった。それゆえ、ほとんどの大手ゲーム会社はターゲットとして、女性ユーザーには目を向けていなかった。


当時、早稲田大学に通っていた蘇州叠紙网絡科技有限公司(下記略:叠紙)の創立者は帰国後すぐに、乙女ゲームに市場があると敏感に判断し、早くも「ニキの着替え物語」を開発した。


ニキシリーズ以外にも、叠紙は2017年に恋愛シミュレーションゲーム「恋与制作人」(直訳:恋とプロデューサー)をリリースし、社会現象を引き起こした。「恋とプロデューサー」のDAUは200万を超え、微博の話題「恋与制作人」の閲覧数も19.5億超、更に乙女ゲーム市場に火がついた。叠紙は中国における「乙女ゲーム」のパイオニアであり、一部では王者とも見られるようになった。


他方、乙女ゲームから起業した叠紙は4作品目の「シャイニングニキ」からターゲットを女性メインではなく、男性ユーザーの獲得も視野に入れている。登録ページからは男女の性別に合わせてストーリーをセッティングできるようになった(かつては女性限定であった)。また、着せ替えの「好評対戦」システムを導入し、ヒットRPGゲーム「陰陽師」と似たようなカードバトルシステムも起用した。13歳の男の子がニキに5万人民元(約83.3万円)という大金を課金したというニュースがあるほど(このニュースだけで判断されたわけではないが)男性需要が増加しているということも話題になった。


2019年年末、叠紙は互动影視科技内容公司に1億人民元(約16.7億円)近くを投資し、北京大隠光時文化伝媒有限公司の株の10%を買収した。今後、IPの実写化と双方向ドラマ(観ている人が操作して好きなようにストーリー展開を選ぶシステムのドラマ)を視野に入れていると予想できる。これからのニキシリーズのメディアミックス拡大には期待できるだろう。


※記事内の為替レートは『1円=0.06人民元』で計算されています。

ライター:Jenny  監修:AKATSUKI


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