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作家から監督へ、文字から映像へ〜韓寒の冒険〜

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作家から映画監督への転身と映画業界での台頭

「ペガサス/飛馳人生」は2019年中国旧正月祝い映画(中国で最も長い連休中に封切りされる映画)の中の1本であり、上映して1週間も経たないうちに興行収入が10億人民元(約166億日本円)を突破、数多くの旧正月祝い映画の中で第1席をとった。この映画は、作家として知られている韓寒が監督を担当したものだ。すでに作家として成功している韓寒が途中から映画界に入ってきたのは、彼の人気を利用しようしたのか、才能を見せようとしたのか?作家から監督へ、業界を飛び越えてきた彼は、中国映画界で生き残れるのか?


三作目「ペガサス/飛馳人生」累計興行収入10億元突破

「ペガサス/飛馳人生」は上海亭东影业有限公司が発行した青春コメディ作品である。監督と脚本は共に韓寒、主演は沈腾、黄景瑜、尹正。韓寒監督の3作品目である。かつてカーレース業界で活躍していた屋台店主が、カーレースに復帰しようと思うのだが、現実は甘くないというストーリー。2019年2月5日中国内陸で公開され、2日間で売上は5億元(約83.3億日本円)を超えた。2019年2月10日時点、売上は10億元(約166億日本円)を突破。韓寒本人もカーレース選手であり、カーレースへの想いは熱い、さらに彼は中国プロカーレーサーの中で唯一リレーと開催地両方で1位を取った選手でもある。「ペガサス/飛馳人生」は韓寒の3つの肩書きである作家、カーレース選手、監督を融合させた作品であり、視聴者はこの作品は彼本人の告白でもあるのではないかと話している。


韓寒監督が一番コストをかけた映画として、「ペガサス/飛馳人生」は中国プロカーレース業界から好評を受けた。また、映画界でカーレースをテーマにした映画が不足している現状にも貢献した。中国でカーレースに関心を持っている人は多くない、プロ選手はさらに珍しい。カーレースをテーマにした映画というと、最初に視聴者の頭に浮かぶのは2005年の映画「頭文字D」であろう。長い時間が過ぎても、「頭文字D」は優秀作品として評価されているが、それ以降のカーレースをテーマにした有名映画はない。


今、「ペガサス/飛馳人生」がその空白を埋めた。カーレースに詳しくない普通の視聴者の目から見れば、カーレースはあくまでも韓寒の趣味に過ぎないと思っているかもしれないが、彼は中国直近10年で最も優秀なプロ選手である。映画の後半では彼のプロ精神が反映されている。しかし韓寒の作品であっても、比較的マイナーなカーレースだけをテーマにした映画はなかなか売れない。韓寒はうまくコメディ要素を盛り込み、人気コメディ俳優沈腾(シェン・テン)、尹正(イン・ジェン)をアサインしたことによって、売上を確保できた。


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