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中国動画サイト「bilibili」内の日本アニメ配信禁止!?その一部始終について!

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2017年から繰り返されるアニメ配信禁止現象

2019年5月24日にビリビリ動画内から「異世界かるてっと」と「さらざんまい」の2作品が取り下げられた後、ビリビリ動画の日本アニメカテゴリー(サイト上の中国語表記は「番剧」という)の作品一覧には3,068の作品があった。

しかし、突然日本アニメカテゴリーの作品一覧内の作品数は2,812になっていた。

日本アニメが見られなくなった?という噂がビリビリ会員の間で広まっていった。

「ネットワークの速度はますます速くなり、ハードディスクはどんどん大きくなってきているが、見えているものの数はどんどん少なくなっている」とは、中国のネット内で囁かれている言葉だ。


ビリビリから「コンテンツの審査を行うため、一時的に取り下げること」が発表された

2019年5月31日、「ビリビリアニメ」オフィシャルは再びサイト内部のコンテンツ審査に関する発表をした。

下記、「ビリビリアニメ」オフィシャルの発表
『今後の(日本)アニメの内容とサイト内審査に関する発表
今後は、(日本)アニメ分野の内容にサイト内審査作業を実施します。この期間中、審査のために一部の作品は一時的に取り下げられるかもしれません。
我々は速やかに審査を完了しますが、皆様にはご不便をおかけいたします。
よろしくお願いします。』

信頼性が低いと呼ばれるゴシップもあるが、今回、ビリビリ動画から取り下げられる日本アニメの総数は300にも登るだろう。

サイト内審査が行われた後、取り下げられたアニメを調べた結果判明したのは、今回、取り下げになった作品はポルノ、流血、暴力的、BL、BH、LLの内容が含まれるアニメーションだった。
上記のタイトルが再び公開されることは予想されていない。
しかし、たとえ公開されるようであっても、一定の修正処理は避けられないだろう。


アニメの放送審査と「青少年モード」の導入

もともと2017年頃から、中国ネット内における二次元の界隈には不安の波が押し寄せていた。

ビリビリ動画は一部アニメの公開を取り下げ、名前の変更、(特定シーンにおける)明暗の処理、そして後に多くのビデオサイトで「青少年モード」(青少年ネット依存防止システム)が適用された。

これらは全て思春期の若年層に対する、健康教育の発展のためのものである。

取り下げられたものは日本の作品が多数を占めたが、中には中国国産の作品も含まれていた。

なぜ他の場所では日本の作品を普通に楽しめるのに、中国に入ってくると取り下げられてしまうのか?

おそらく、その理由は中国にフィルムグレーディングシステムがないことだろう。
中国では、アニメを見ている人々の大半は未成年者だ。
しかし、日本のアニメーションはもともと大人向けの商用製品も多い。
商業的ニーズを満たすためには、それをサポートするためにより多様な要素が必要であり、これは特定のアニメを中国の青少年の価値観から逸脱させた。
広電(中国におけるコンテンツの放送審査機関)はそのようなコンテンツに対して、厳しい制限がある。

これらの問題を解決する方法は「フィルムグレーディングシステム」を導入することだろう。アニメを見ながら未成年の心身の健康を守るだけでなく、年齢が異なる人々の様々なニーズにも応え、業界全体の繁栄を促進する。

しかし、「映像のグレーディングシステム」を中国で完全に実現するには、まだ長い道のりがある。


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